『人形と騎士』の後日談です。
ドーリーの中にロイドとセシルも常駐しています。
その辺の設定も書き出さないといけないか………。
あ、ルルはスザクにマスターにと迫られたときに既に失ってます(ナニを)だから逃げようとするんですね。
「殿下!!ですから、アレほど無茶は止めて下さいと言いましたのに!!」
お怪我はありませんか、と泣き顔で身体を摩ってくるセシルに。ルルーシュは申し訳なさそうに下を向いたまま頷いた。
「…す、すまないセシル。まさかあそこで転ぶとは……。」
薄らと涙の張っている瞳を見て、セシルが更に顔を歪める。
「良いのです殿下。ランスロットなら何度でも修復すれば良いのですから。」
「ソレ、修理するの僕だけどね。」
一頻り笑い終わったロイドが呟いた突っ込みに、間髪なく入ったセシルの肘がロイドの顔を襲う。
痛そうだなと、ルルーシュの後ろに控えていたスザクすらも思った。
「スザク君も……二人共無事で良かった、本当に。」
「でもセシル、ランスロットが…。」
「ランスロットなら、この期に色々と追加しちゃおうかなと思ってたところもあるので平気です。そろそろ、エナジーウィングを装備したかったんですよね?」
「……まぁ、殿下向きな装備だよね。」
ドラゴン並みに移動出来るから、と。漸く復活したロイドにまた鉄拳が落ちた。
今度こそ沈んだロイドの背中を、ルルーシュとスザクは気の毒そうに見つめる。
「さぁ二人共、身体を休めてください。ちゃんとお風呂に入って清潔にして、ご飯食べて休むんですよ?」
ルルーシュの肩を支え、クルリと後ろを振り向かせて。セシルはルルーシュと向き合うスザクに微笑んだ。
「お願いねスザク君。」
首を傾げてそう呟くセシルに、スザクは嬉しそうに頷いた。
名残惜しげに後ろにいるセシルを振り向きながらも、スザクに繋がれた掌を拒否することなく歩き出したルルーシュに。
スザクは隣を歩きながら、満面の笑みを向けた。
「マス………、ルルーシュ。一緒にお風呂入って一緒にご飯食べて一緒に寝ようね?」
その言葉に。
ギクリとルルーシュは身体を揺らす。
驚愕に瞳を瞠ったまま、ギリギリと錆付いたような動きで隣のスザクへと視線を向ける。
それにニッコリと微笑まれて、ルルーシュは首を括られたかのようにヒクついた息を飲み込んだ。
途端、脱兎の如く駆け出そうとして、握られた掌に力が篭る。
一歩も動くことが出来ず、涙目でスザクを振り返るが。
「……一緒にお風呂に入って気持ちイイ事して、一緒にルルーシュが作ったご飯食べて、一緒に寝るんだよね…?」
そうだよね、とばかりに囁かれた声は一層低く瞳は獰猛に光っていた。
浮かぶ笑みと相俟って、ルルーシュは身体を硬直させる。
それを見て取り、スザクはさっさとその身体を抱き上げるとスタスタと居住スペースへと脚を向けた。
冷や汗を浮かべて涙を滲ませるその瞳すら、美味しそうだなぁと舌なめずりしながら。
2008/11/23
現実逃避に書いてしまいました。
思ったよりも超ド級ファティマスザクが良いんじゃないかと思います。
いいよね、あのナイトオブゼロ服……アレがまんま、プラスチックスタイルのファティマスーツだと考えてくださるとより良いです。